税理士 小林誉光事務所は、杉並区上荻(荻窪)の税理士事務所です。

これからの法改正の動き

これからの法改正の動き

全世代型社会保障の一環として男性の育休取得を促進

少子高齢化と同時にライフスタイルが多様となるなかで、政府は年金、労働、医療、介護など社会保障全般にわたる持続可能な改革を検討するべく、全世代型社会保障検討会議を2019年9月に設置しました。
同会議は2020年12月15日付で「全世代型社会保障改革の方針」を公表し、少子化対策と医療についてのこれからの取組み策を明らかにしています。

●少子化対策

少子化対策として打ち出されたのが、「不妊治療への保険適用等」「待機児童の解消」「男性の育児休業の取得促進」です。

(1)不妊治療の保険適用等
不妊治療への保険適用を早急に実現することとし、保険適用までの間についても現行の助成制度を大幅に拡充することで、経済的負担の軽減を図るとしています。
また、不妊治療と仕事の両立に関し、中小企業の取組みに対する支援措置を含む、事業主による職場環境整備の推進のための必要な措置を講じるとしています。

(2)待機児童の解消
待機児童の解消については、「新子育て安心プラン」を取りまとめ、2024年度末までに約14万人分の保育の受け皿の整備、地域の特性に応じた支援が行なわれます。
一方で児童手当について高所得の主たる生計維持者は特例給付の対象外とする見直しが行なわれます。

(3)男性の育児休業の取得促進
男性の育児参加を進めるために、民間企業でも男性の育児休業の取得を促進する具体策として、次の施策が検討されます。

・出生直後の休業の取得を促進する新たな枠組みの導入
・本人または配偶者の妊娠・出産の申出をした個別の労働者に対する休業制度の周知の措置や、研修・相談窓口の設置等の職場環境の整備等を事業主に義務づけること
・男性の育児休業取得率の公表を促進すること

●医療

医療については「医療提供体制の改革」「後期高齢者の自己負担割合の在り方」「大病院への患者集中を防ぎかかりつけ医機能の強化を図るための定額負担の拡大」を挙げています。
後期高齢者であっても、課税所得が28万円以上かつ単身世帯年収200万円以上、複数世帯については年収合計320万円以上の場合は医療費の窓口負担割合を現行の1割から2割に引き上げるとしています。
2021年の通常国会に、改正育児・介護休業法などこれらのために必要な法案を提出する方針です。
「全世代型社会保障」をめざす改革が企業にもたらす影響は大きいと考えられますので、その動向を注視しておきましょう。

注目したい法改正の動向

  • ネット配信時の著作権整備
  • 文化庁は「放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化に関する中間まとめ」についての意見募集を行ないました。
    そのなかで、令和3年通常国会での改正著作権法案成立を目指し、現行権利用制限規定の同時配信等への適用拡大について優先的かつ集中的に検討を進めるとしています。
  • 貿易リスクへの対応
  • 貿易保険の在り方に関する懇談会が報告書をまとめました。
    貿易保険制度の見直しにあたって検討すべき課題として、対象範囲を戦争・革命等だけでなく、新型コロナの影響による事業中断など感染症を含む非常リスクにも拡大することなどが示されています。
  • 養育費不払い対策強化
  • ひとり親世帯の約半数が相対的貧困の状況にあるなか、養育費の不払いの多さが問題になっています。
    法務省は養育費不払い解消に向けた検討会議の取りまとめにおいて、民法上の養育費請求権を他の債権より優先的なものと位置づけること、協議離婚時の養育費取決めを義務づけること、強制執行手続きの見直し等を打ち出しています。
  • マイナンバー口座紐づけは任意
  • 政府はマイナンバーと金融機関口座の紐づけの制度化を進めてきましたが、口座把握に対する懸念が多く出ていることから義務化はいったん見送られることになりました。

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック

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